アイボリーの塗装の剥がれ具合がまた味のある一品ですが、
鏡の付いた扉が外れてしまってました。
さらに棚全体が緩んでガタつきがあり、棚板も無くなってました。

棚自体が大きくないので鏡の付いた扉も軽く
とても簡素な作りで、蝶番のようなものではなく、棚を組む時にヒンジ代わりに
上下を釘で支えてあるような可動方法でした。
これまたシンプルなのですが、釘が細いので錆び、上側が折れているので、
何かしら新しいヒンジになるようなものを準備しなければなりません。
かといって、このようなピボットヒンジは大きな扉用は存在しますが、
こんなに小さなものは探してみても存在してないみたいです。
また釘を使うというのは芸が無いし、後々メンテナンス出来るようにしなければ
折角の修理も意味がありません。
そこで、上側は汎用品で棚板受けを使うことにして、
扉を差し込む感じで、こんな配置になるようにセット予定。

下側はMネジを棚板を挟むようにして、こんな感じに取り付けることにしました。

これで下側のネジを緩めれば扉の脱着もできるし、
どこでも手に入る部品なので、交換も可能。
そして何よりも見た目に大きく手を加えずに雰囲気を損なわないのが大事です。
部分的に手を加えた部分が目立つと、アンティークの雰囲気が台無しで、
出来るだけオリジナルの外観を保ちつつ、実用に使えるようにするのが
古道具を直すときの基本と思ってます。
扉や棚全体の緩みやガタつきも、見えないようにボンドで固定。
カッチリと組みあがった棚は、見た目しっかりとした雰囲気が感じられます。

そして、扉の開け閉めも、問題なく使えるようになりました。

使われている樹種が解りにくいですが、軽いのでシダー(杉)系のような気がします。
華奢なサイズに合わせて棚の厚みを揃えて製材したら、
あとは全体の雰囲気に合わすように塗装します。
何度か塗り替えられているようで、剥がれたペンキの下に何色も色が見えます。
それと同じように何色も重ね塗りして、ペーパーのやすりで剥がします。
んー、まぁこんな感じで違和感ないくらいに使ってもらえるかな。

なんとか修理完成しました。
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